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【出産レポ】第3話 まさかの陣痛停滞。陣痛促進剤投与へ【初産】
子宮口7cmから陣痛が停滞してしまい、陣痛促進剤を投与することに。
さらに助産師さんの提案で、あのアクティブチェアに座り直してみると…?
■アクティブチェアで陣痛スパート
アクティブチェアに座り始めてからそう時間がたたないうちに、状況は一転する。
かなり強い陣痛がやってきている。陣痛間隔も、明らかに短くなっている。
「陣痛促進剤の効き目?」とも思ったが、それにしては効果が出るのが早すぎる。

だってよくよく考えれば、そもそも私の陣痛が停滞したのは、アクティブチェアを降りてからだ。
とはいえ、今になってそんなことを考えても仕方がない。赤ちゃんの頭が引っかかっていたわけだから、アクティブチェアをもってしても陣痛は停滞していたかもしれないし…

雑念を捨て、陣痛の痛み逃しに集中。
――と、しばらく経ったところで「新たな感覚」が私を襲い始める。
■いきみたさマックス
強い陣痛とともにやってきたのは、とてつもないほどの「いきみたい」という感覚。

「子宮口が全開になるまではいきんじゃダメ」という予備知識があったため、全力でいきみを逃す。
やることは、痛みを逃す方法と変わらない。落ち着いて腹式呼吸。
ただ、いきみたさは容赦なく襲ってくる。どんどん強烈になっていく。

あまりのいきみたさに、体が跳ねるほどビクビクする。
「いきみたい」という本能に全力で逆らわなきゃいけないのが、恐ろしくキツイ。陣痛の痛みを我慢するよりもキツイ。
何回か耐えきれずいきんでしまい、焦って助産師さんに質問する。

その言葉に一安心。
とはいえ、もはや1ミリたりとも「いきみたさ」に抗えなくなってきた。どうがんばっても無理。
そのことを助産師さんに伝えてみると、
「そっか、そこまでいきみが来てるのか。ちょっと内診してみましょう!」
というわけで、分娩台に上がって内診を受けることに。
■15時台、子宮口全開

嬉しい。ようやくここまできたのだ。尋常じゃなく嬉しい。
しかもそのタイミングで突然、パシャっと水が流れ出るような感覚が。

ここから一気に、周りが忙しくなる。スタッフの人数が増え、なにやらワチャワチャと準備が始まる。
何にしても、嬉しさが湧いてきて止められない。

そんな風に思っていた私。
…が、この後「初産はそんなに甘くない」と思い知ることになる。